○ひげ薬局で、バイアグラと同成分で、劇薬指定されていると言われた勃起改善薬を購入したという患者さまがいらしました。
私たちからすると、”?”という内容でしたが、一般の方は、判別できないですよね。
実際に、効果は、本物のバイアグラに遠く及ばずと言うか、効果は無かったとのことです。
バイアグラと同成分ということは、シルデナフィルが含有されていると言う事でしょうか?
薬局で扱う事も出来ないでしょうし、ましてや、劇薬指定の薬剤を扱う事もできないでしょう…
ちなみにですが、バイアグラは劇薬指定はされていません。
区分は、処方箋薬品です。
医師によって初めて処方が可能な薬剤です。
通信販売もできません。
しばしば、精力増強や勃起力回復を謳う栄養剤やサプリメントの宣伝広告を見ます。
これらの効果のほどはどうなのでしょうか?
職業柄なのか、自分の性格からなのか、すぐに成分を見てしまったりしてしまいます。
成分の詳細が記述されている場合も有りますし、記述が全く見当たらない場合も有ります。
記述が無い場合は、完全に怪しいものと考えて下さい。
厚生労働省が認可するはずが有りません。
成分が記述されている場合ですが、多くのものはカフェインが含有されています。
眠気覚ましにコーヒーを飲む方もいると思いますが、その眠気覚ましの有効成分はカフェインです。
つまり、興奮剤です。
であれば、高価なこの類の栄養剤やサプリメントを使わなくとも、ちょっと濃いめのコーヒーを飲めば事足りるんじゃないかと思ってしまいますが。
後は、生薬であったりですが、正直なところ、効果は期待できないと思います。
ED薬を使用したことがある方であれば、ED薬の方が圧倒的に効果的であるとわかると思います。
しばしばネット上では、精力回復に亜鉛が有効であるとする記載を見ます。
多くは、企業が市販しているサプリメントの宣伝を兼ねたものではありますが。
亜鉛に関しても、医学文献を検索し、実際に効果が有ったとする報告があるのか否かを調べたことが合います。
その結果ですが、”zinc(亜鉛)”+”erectile dysfunction(勃起不全)”での該当する検索結果数は0ゼロです。
“zinc(亜鉛)”+”impotenca(インポテンス)”での該当する検索結果数も0ゼロです。
つまり、亜鉛の効果に関しては、良い結果が得られていないのか、または、医学的に検証がなされていません。
効果に関しては、疑問が多い所です。
こんな感じです。
これを有効として患者様に提供しようとは思いません。
学生や研修医の頃を思い出しますが、医学的根拠のある医療(EvidencaBasedMedicine)を行う必要があると、教え込まれました。
私たちのポリシーに反します。