話を戻します。
勃起障害の原因の一つとして、脂質異常症(高脂血症:高コレステロール血症、高中性脂肪血症)があげられます。海外ではEDの危険因子と確定されていますが、日本では、確定までにはいたっていません。しかし、危険因子と考えておいてよさそうです。正常な方と比較して、およそ2倍のEDのリスクがあると考えられています。
脂質異常症(高脂血症)においても、高血圧と同様、陰茎海綿体の動脈硬化で、EDを生じます。
高コレステロール血症の患者さんに、脂質異常症の薬を投与したところ、EDの改善が報告されています(国際勃起機能スコアIIEF-5を有意に改善)。また、脂質異常症の薬剤が、薬剤性EDの原因となる可能性も指摘されています(特に、フィブラート系薬剤)。
脂質異常症(高脂血症)も、上手に治療したいものですね。バイアグラ、レビトラ、シアリスに頼ってはかりではいけません…。