抗アルドステロン薬



【抗アルドステロン薬】

抗アルドステロン薬は、アルドステロンというホルモンの働きを抑えるお薬です。
アルドステロンは体内にナトリウムを保持し、水分を保つ役割があります。この作用はまた、血圧を上昇させます。
そのため、抗アルドステロン薬は、このアルドステロンの働きを抑えるので、水分を体外に出す(利尿作用)、降圧作用などが期待されます。
他の利尿薬との違いとして、カリウムという電解質を体に保つ作用があることから、カリウム保持性利尿薬と呼ばれたりもします。

薬品としては、スピロノラクトン(市販名:アルダクトンA)、エプレレノン(市販名:セララ)・トリアムテレン(市販名:トリテレン)があります。
用いられる病気は高血圧症・さまざまな浮腫(むくみ)をきたす疾患です。
血圧を下げる作用は強くないのですが、最近になって心不全にとても有効なことがわかってきたので、少量服用されている方も多いかもしれません。 心不全患者には、禁忌がなければ、”とりあえずスピロノラクトンを服用させておこう”という感じで、使われています。1剤服用するだけで、予後改善作用が期待できるからです。

スピロノラクトンには、代表的な副作用が知られています。それは、女性化乳房です。
お察しの方もいらっしゃるとは思いますが、薬剤性EDの代表的な原因薬剤でもあります。
しかし、先にも書いたように、非常に有効な薬のため、臨床の現場では、欠く事のできない薬でもあります。 現在は、副作用の低減された、エプレレノンが使用される事が多くはなっていますが、このエプレレノンは、糖尿病性腎症(蛋白尿が認められる場合)の使用ができません。 効果がないというわけではなく(効果はあります)、副作用として高カリウム血症の出現頻度が増加するからだそうです。 高カリウム血症は、場合によって致死的になりますが、発現を管理することも可能なレベルのものだと思います。 この程度の副作用であれば、医師の裁量に任せてもらっても良いと考えるのは、私だけでしょうか? (医師のレベルが担保できないという事なのでしょうが...)
4人に1人が、なんらかの耐糖能異常を認める時代です。こんなに有効な薬剤の使用ができないのは、患者様にとって不利益だと思います。

ということで、スピロノラクトン(アルダクトン)を服用されている方は、エプレレノン(セララ)へ変更してもらっても良いと思います。
スピロノラクトンで副作用が出ていない方、EDを気にしない方は、薬価が安い、スピロノラクトンを服用してください。


written by バイヤグラなら池袋スカイクリニック(東京).