と言っても、仕事に疲れた、とか、生活に疲れたと言った事では有りません。
ED治療に関係する事です。
勃起薬を使用した場合、翌日に疲労感が出現すると訴える方がいらっしゃいます。
確かに、副作用報告にも、疲労感の記載はあるのですが、勃起薬が原因となっているかは微妙なところで、断定はできません。
まず、セックス自体が立派な運動行為で、しかも、勃起薬を服用している場合、かなり”頑張れる”ようになります。
つまり、ある程度の運動を行えば、翌日に疲労感が出現することは、十分に考えられます。
普段から運動不足で体力に自信のない方、心当たりは無いでしょうか?
(クリニックの20歳代のスタッフは、勃起薬を使用しなくとも、性行為翌日に疲労感を覚えると言っています。。。鍛えさせないと行けないですね笑)
また、射精をする事自体も体力を消耗いたします。
以上の理由が考えられますが、ED薬自体の影響も否定はできません。
ED薬の使用にあたってと言うよりかは、性行為を営むことが可能か否か、その可否を医学的に判断しなければならないときが有ります。
心筋梗塞後の患者様など、心筋能が低下しているために、運動制限が設けられることがございます。
性行為は、やや特殊ではありますが、一種の運動行為ととらえられます。
マラソンやサッカー、ゴルフと同じです。
心機能が著しく低下した患者様では、性行為を控えるように指示される場合が有ります。
この場合は、性行為を控えるように指示されるのであって、ED薬の服用を控えるように指示されるのではありません。
微妙にニュアンスが異なることを、ご理解いただけますでしょうか?
ED薬は、基本的には、心臓の負担を増加させるものではありません。
つまりは、心機能が低下している患者様でも服用する事ができます。
問題は、性行為自体の運動量なのです。
ED薬の問題ではありません。
性行為自体は、かなりの運動量になります。
運動した後は、疲労が残る場合も有ります。
先の話に繋がりますが、性行為後の疲労感の出現理由と成り得ます。
正確には、トレッドミル検査などによって運動耐用能をチェックする事も有りますが。
簡単には、簡単な荷物を抱えながら、階段を3階程度まで上ることができるのであれば、性行為は可能とされています。
最近の医師は、心機能低下例であっても、運動制限を指示する事が少なくなっています。
その理由は、ある程度心臓に負荷をかけていた方が、心臓の機能が保たれると言うことが明らかになっているからです。
勿論、様々な制限を加えれば、生活の質QOLを損なう可能性があるので、その点も考慮されています。
仮に運動制限を要した場合であっても、工夫する事で性行為自体の運動量を低減する事も可能です。
行為中に息切れなどが生じる場合は、明らかに頑張りすぎです。
ま~、無理はしないようにしましょう。