NYHA分類とは、New York Heart Associationの頭文字を取ったもので、
慢性心不全患者様の病状を把握するために用いられる、簡便かつ有用な指標です。
臨床の現場で、”NYHA分類いくつの患者”と言ったような使われ方をし、私たち医療従事者は、
このNYHA分類により、患者様の心機能を推測する事が可能です。
ED治療の可否も、このNYHA分類が目安になります。
心筋梗塞、狭心症、不整脈、心臓弁膜症など心臓の病気を聞いたことはあると思います。
心臓の血管(冠動脈)が狭窄する狭心症、この冠動脈が詰まることにより生じる心筋梗塞、また脈が飛んだり、心臓弁膜症などが、想像しやすい心臓の病気です。
一方、心不全という言葉もよく使われますが、抽象的な表現で、正確な病名を反映しているものではなく、
一般的にはどのようなものか分かりにくいところがございます。
胸が痛くなるのか、動悸のようにドキドキするのか、動いたときに息切れがするのか・・・。
心臓は全身に血液を送り出し、様々な臓器に血液を介して酸素や栄養を送るポンプとしての役割を有しています。
このポンプとしての作用不足が心不全となります。
つまり心臓が正常に動いていても、他の臓器が多くの酸素や栄養を欲しがり、その需要に見合うだけの血液を送り出せなければ心不全ということになります。
心不全は、原因疾患を問いません。心臓のポンプ失調の”病態”を指しています。
つまり正確には、病名でなく症候名です。
前述のような心臓病でポンプとしての機能が損なわれた状態を心不全といいます。
過去に心筋梗塞になった事があって、心臓の一部の機能が落ちている方や、慢性的に不整脈が続いている方など、弁という心臓の部屋の扉の調子が悪い方などは、慢性的に心不全状態に陥る可能性があります。
心臓アミロイドーシスやミオパチーなど難病で生じる場合もございます。
正確に病名を示すのであれば、例えばですが、陳旧性心筋梗塞による心不全、心臓弁膜症による心不全、のような表現が正しいと言えます。
そういった慢性心不全の方の状態を評価する指標として、NYHA分類が広く用いられています。
NYHAとはNewYork Heart Associationの略です。
このNYHA分類は、原因疾患によらず、心不全という病体の程度を示す、簡便かつ有効な指標です。
具体的には、
ED治療と心不全の関係は、重要事項です。
一昔前までは、心臓病を患っている場合は、運動はご法度、当然のことながら、性行為sexはもってのほかと言われておりました。
なんでも禁止させることは簡単ですが、著しくADL(生活の質)を低下させることにもつながります。
最近では、きちんと評価を行い、可能なものは可能だと判断することにより、患者さまの要望にお応えすることが必要とされます。
性行為sexは、このNYHA分類のⅡ度までであれば、可能と考えられております。
もちろん、NYHA分類のⅡ度までであれば、バイアグラなどのED治療薬の使用も可能です。(併用薬によっては、ED治療薬が服用できない場合がございます。)
アメリカ心臓病学会から、心臓病患者にける性行為セックスの取り扱い、ED治療薬の使用の適否についてのレコメンデーションが発表されております。
池袋スカイクリニックのホームページ内で、ご紹介しております。
ご興味のある方は、合わせてご参照ください。
written by EDはスカイクリニック