陰茎プロステーシス



【陰茎プロステーシス】


勃起不全の治療のために、手術により人工の装具を陰茎海綿体内に挿入し、性交可能な勃起の状態をつくることがございます。
これらの勃起を維持する装具の総称を、陰茎プロステーシスと言います。
ED薬などの薬物療法と異なり、単純に服薬すればいいものではなく、侵襲的(手術)です。
また、非可逆的処置の為に、最終的な治療法とお考えください。
通常は、ED薬を服薬して頂き、それで効果がない場合は、プロスタグランジンE1の陰茎海綿体自己注射を行います。 それでも、勃起改善効果がない場合、この陰茎プロステーシスを選択する事になります。
また、何らかの原因で、薬剤が使用できない場合も、この陰茎プロステーシスが適応になる事もあります。

曲げ伸ばしが可能でサイズは同じであるセミリジッド・タイプ(ノンインフラッタブル・タイプ:non-inflatable)と、 液体をポンプで伸縮性のあるシリンダー内に注入することにより、性交可能な勃起の状態をつくるインフラッタブル・タイプ(inflatable)があります。
これらセミラジッド・タイプ、インフラッタブル・タイプ等をプロステーシスと略称される。
セミリジッド・タイプはインフラッタブル・タイプに比較して挿入がより容易であり、日帰り手術を実施している施設もございます。
また、その構造がより単純なため故障などによる不都合は発生しにくく、単純に角度や位置を動かす事が出来るため、 手の器用でない方やご高齢な方でも操作可能です。
一方、インフラッタブル・タイプは性交時のみにポンプにてシリンダーを膨張させるため、セミリジッドタイプと違い、 状況に応じて必要な勃起を実現する事が出来ます。つまり、必要時にだけ、ポンプを操作し、勃起を得ることができます。 必要でない場合は、勃起を停止する事も可能です。 インフラッタブル・タイプの手術は、やや複雑となり、ポンプの水漏れなど、機械的な故障の発生率も上昇します。

陰茎プロステーシスは、海外を含め、非常に多くの方に移植手術が行われております。
陰圧式勃起補助具陰茎海綿体自己注射より、 患者満足度が高いと言われております。
陰茎プロステーシスの利点は、一度、移植手術を受ければ、確実な勃起が得られる事、手術費用以外に、薬代、通院費用が不要な事、などが挙げられます。
逆に、欠点は、手術を必要とする、勃起をしていない時も硬さがある、自然な勃起の回復が期待できなくなる、 異物を挿入する事により感染症のリスクが高まるなどです。
陰茎プロステーシスは、保険適応がないため、患者負担は高額になります。 デバイスも個人輸入を行わないと入手できません。


written by ED薬は池袋スカイクリニック