脳は硬膜,くも膜,軟膜の3層の膜により覆われています.
くも膜下出血とは,くも膜下腔(くも膜と軟膜の間の腔)に出血するすべての状態を指します.
外傷などによるものを除いて,脳の原発性くも膜下出血の原因として重要なものは,脳動脈瘤の破綻と,脳動静脈奇形からの出血になります.
前者は,くも膜下出血の75~90%以上を,後者は5~10%を占めています.
実際には脳実質内出血でも出血の部位によっては原発性くも膜下出血と同じような臨床症候を呈することもあり,逆に脳動脈瘤の破綻でも主に脳実質内に出血することもあります. くも膜下出血は脳血管障害の約10%を占めます.
脳動脈瘤破綻は40歳から60歳に多いですが,脳動静脈奇形からの出血はより若く,20~40歳に多いとされています.
わが国のくも膜下出血による死亡総数は,年間ほぼ5,000人ないしそれ以上になると報告されています.
くも膜下出血に関しては非手術的に加療される場合もあり 内科的治療のみで終始するのは,
(1)脳血管撮影で動脈瘤も動静脈奇形もないとき,(2)手術不能な部位に病巣があるとき,(3)高齢者および全身状態が重篤なときなどになります.
大きな出血例では,発症後3~4週間以内は安静とします.また降圧薬にて血圧を160/100mmHg程度にまで下げます.
手術適応は動脈瘤破綻が原因のくも膜下出血になります,原則として再発予防のために外科的手術を行います.
現在は容態がよければ48時間以内の早期に手術することが圧倒的に多いと報告されています。
脳動静脈奇形を原因とするものは外科的手術により切除する以外に根治療法はないとされています.
巨大なもの,部位的に直達しえないものは手術不能で、最近はガンマナイフによる非開頭的治療も行われています.
勃起不全に関連した事項としては基本的にくも膜下出血発症6カ月以内の場合は
脳梗塞の場合と同様にバイアグラ、レビトラ、シアリス等の勃起改善薬を使用する事は出来ません。
また脳内出血後慢性期の治療関連薬と勃起改善薬の併用に関しては、多くの場合は、併用可能です。
しかし、ED治療薬処方に当たっては、お薬手帳などを持参していただき、常用薬が分かるようにして頂いた方が無難です。
池袋スカイクリニックへお電話いただければ、確認いたします。
written by tadalafilなら池袋スカイクリニック