第21回日本性機能学会東部総会での報告です。
長野赤十字病院泌尿器科、天野俊康先生等の報告です。
多少の解説を加えながらご紹介いたします。
レビトラ(バルデナフィル)は、有効な勃起障害治療薬です。
しかし、65歳以上では、レビトラ10mgまでしか、服用が認められていません。
この方に20mg錠を処方出来たら...と思う事がしばしばございます。
報告によっては、バイアグラ100mg(注;本邦ではバイアグラ100mg錠は認可せれておりません)とレビトラ20mgが同程度とされております。
レビトラの副作用は、バイアグラのおよそ半分です。治療する側としては、重宝しているレビトラ20mgです。
そんなレビトラ20mgですが、この発表では、65歳以上の方や、糖尿病などの生活習慣病を有する患者を中心に、
高用量レビトラ20mg(バルデナフイル)の勃起障害に対する有効性および安全性について報告されています。
この施設において、高用量レビトラ20mgで勃起障害治療を受けた115名を対象としています。
レビトラ20mgの勃起改善効果判定は、著効(性交可能で十分な硬度・維持が可能)、有効(性交可能だが硬度がやや不十分)、
やや有効(勃起は起こるが性交はできない)、無効(勃起なし)としています。
レビトラ20mgの効果は、対象となった115名では、著効89名(77.4%)、有効12名(10.4%)、やや有効4名(3.5%)、無効10名(8.7%)。
副作用は、頭痛4名、ほてり4名で、7.0%に認められたが、いずれも軽微であったとのことです。
65歳以上の患者は43名(37.4%)。そのうち、著効36名(83.7%)、有効4名(9.3%)、やや有効0名(0%)、無効3名(7.0%)。
実に、93%の方が、レビトラ20mgで有効以上の勃起障害改善効果を得ています。
一方、64歳以下の患者72名では、著効53名(73.6%)、有効8名(11.1%)、やや有効4名(5.6%)、無効7名(9.7%)と、こちらもレビトラ20mgの有効性を示しています。
今度は、生活習慣病の有無で、レビトラ20mgの効果を検討します。
前立腺ガン術後や、脳梗塞やパーキンソン病などの神経疾患による勃起障害を除いた96名を、糖尿病や高血圧など生活習慣病を有する50名(Aグループ)と、
特に基礎疾患のない46名(Bグループ)とにグループ分けしています。
Aグループの平均年齢は61.4±12.2歳であり、Bグループの53.4±13.7歳に比べ有意に高齢。
勃起障害改善効果はAグループで、著効41名(82.0%)、有効7名(14.0%)、無効2名(4.0%)。
Bグループは、それぞれ著効42名(91.4%)、有効2名(4.3%)、無効2名(4.3%)。
Aグループの方が、著効がやや少なめですが、両グループともに、レビトラ20mgは高い有効率を示しております。
スカイクリニックでも、非常に多くの方がレビトラ20mgを希望されていますが、実際にデータを示されると、納得がいきます。
圧倒的ですね、レビトラ20mgは。
しかも、この報告では、レビトラ20mgの副作用頻度が7.0%と、これもまた、圧倒的な副作用の少なさです。
注目は、何といっても65歳以上の高齢者に、レビトラ20mgを処方していることです。
レビトラ20mgの心配される副作用も軽微であり、勃起障害改善効果も圧倒的です。
基礎疾患のある方にも、レビトラ20mgは非常に有効です。
レビトラ20mgの欠点をあげるとすれば、認知度の低さでしょうか?
65歳以上を高齢者とするのも、失礼な分け方と思います。肉体年齢はまちまちですし、
いまどきの65歳以上の高齢者は、お元気な方がほとんどです。
バイエル薬品さん、いかがでしょうか?
もう一度、申請し直してみては?
添付文書上は、レビトラ20mgは65歳以上の高齢者の方には処方できないことになっておりますが、
レビトラ20mgの希望も多いのも事実です。
この場合、医師と良く相談していただき、そのうえで、納得了承されて、レビトラ20mgの処方を受けることになります。つまり、自己責任でレビトラ20mgを服薬するということです。
大げさな感じになってしまいますが、レビトラの添付文書に、私たちも従わざるを得ません。
レビトラ処方は池袋スカイクリニック