TENGAによる間違った自慰行為により生じた膣内射精障害の治療



TENGAを使用した射精障害治療の経験

 第21回日本性機能学会東部総会での報告です。
濁協医科大学越谷病院泌尿器科、小堀善友先生等の報告です。
多少の解説を加えながらご紹介いたします。

池袋スカイクリニックにも、間違ったマスターベーションを行っているために、 女性膣内での射精障害を訴える方が、来院されます。
非常に難しい問題ではありますが、男性不妊外来において、 不妊治療を契機に膣内射精障害の治療を希望する患者様がいらっしゃいます。

膣内射精障害の主要な原因の一つは、間違ったマスターベーションです。
この場合、膣内射精障害の治療として、まず第一に、正しいマスターベーション方法を指導する必要がございます。
しかし、思春期よりマスターベーションの方法が誤っている場合が多いため、治療に難渋することも、しばしば経験されます。
ここでは、射精障害患者に対してマスターペーターであるTENGAを用いることにより、マスターベーションの指導が容易になり、 膣内射精障害の治療ができた例が紹介されました。

腔内射精障害を主訴に、男性不妊外来を受診した男性15人(29-48歳)が対象。
対象患者様のほとんどに、非用手的マスターベーションや、強すぎるグリップなど、マスターベーション方法に誤りが認められたそうです。
男性ホルモン検査(LH、FSH、テストステロン)には異常を認めず。
外来にて正しいマスターベーション方法を指導し、自宅にてTENGAを用いたマスターベーションのリハビリをするよう指導しています。

対象患者様の約半数である8人は、TENGAを用いたマスターベーションが可能となり、 さらに、治療を受けた3人は膣内で射精が可能になっています。
挙児希望の7人は人工授精を、1人は顕微授精を同時にすすめています。

マスターベーターであるTENGAの有効性が示されました。
TENGAはマスターペーターとして広く普及しており、一般の雑貨店で購入可能です。
TENGAの利点としては、①ある一定のグリップ圧を保つことができるため、強く握りすぎるということがない。 ②ハード、スタンダード、ソフトの3タイプがあるためそれぞれの刺激に対応可能である。 ③ディスポーザブルであるため清潔である。 ④デザイン性が優れているため医療サイドとしても使用しやすい、などが挙げられています。
膣内射精障害の患者に対しては、まず第一にマスターベーションの方法を指導することが治療につながるが、 TENGAを使用させることにより容易に指導が可能であった。 マスターペーターは、射精障害治療の選択枝の一つとなりうると考えられた。

思春期以降、健康な男性であれば、SEXをしたい、マスターベーションしたい、という欲求が生じるのは、当然ではありますが、 間違った方法でマスターベーションを継続した場合、このような事態にもなりかねません。
かといって、誰かに習うものでもなかったと思います。
現在では、地域をあげて、性教育に取り組んでいる場所もございます。
HIVやB型肝炎などの感染予防に対するものではなく、まじめにマスターベーション法を指導していたりします。 彼女ができたり、結婚後の性生活だったりに問題が生じるわけですから、まじめに取り組む必要があります。


ED治療は池袋スカイクリニック