性行為セックスと心臓弁膜症に関する注意事項

セックスと心臓弁膜症に関する推奨事項

1. 軽度または中等度の弁膜症患者で、症状がない、もしくは、軽度の自覚症状のみの場合、性行為sexは可能と考えられる。
   （classⅡa；Level of Evidece C)
2. 正常と同等の弁機能を持つ人工弁や、成功した弁形成術、成功したカテーテルによる弁手術を受けた患者の性行為sexは可能と考えられる。
   （classⅡa；Level of Evidece C)
3. 心臓弁膜症による症状が著しく、重症な場合は、これが落ち着き管理されるまでは、性行為sexは推奨されない。
   （classⅢ；Level of Evidece C)

心臓弁膜症患者に対する、運動行為に対する推奨事項は、利用可能であるが、このような患者に、性行為sexを対象とした研究報告はありません。
軽度～中等度の心臓弁膜症患者は、軽度～中等度の労作を含む運動に参加する事が可能なかとから、性行為sexを行うことも可能と考えられ、 性行為が心血管系の症状を引き起こす事はございません。
弁膜症が重症で症状を伴っている（または、軽度の症状を認める大動脈弁狭窄症の患者）場合は、病状に対してい薬物治療や手術療法が行われるまで、性行為sexを控える方が賢明である。
人工弁であるからと言って、正常な機能を有する場合は、性行為sexを避ける必要はございません。
手術後、いつから性行為が可能かという事は、先の”心臓バイパス術後または非冠動脈疾患手術”の項で説明しております。

中等度の有症状、または中等度の心臓弁膜症の患者や、無症状であるが弁膜症の重度である患者において、運動負荷試験は、不整脈の誘発と同様に、 運動時の症状の出現や循環動態の評価に有効である。
特に、無症状の中等度～重度の大動脈弁狭窄症や、無症状な様々な重度の弁不全のある患者では、有用である。
運動時心臓超音波検査は、さらに、運動に対する反応や弁機能、誘発されうる弁の圧格差の増加や誘発されうる肺高血圧症について、情報を提供します。

妊娠の影響は、重度の僧帽弁狭窄症や大動脈弁狭窄症の女性患者にとって、大いに関心のある所であり、弁膜症により症状がある、不整脈が出現する、肺高血圧をきたしている、 上行大動脈の拡張を認めている、著明な左心不全を認めている、などの女性患者にとっても、同様に関心のあるところである。
加えて、人工機械弁でワーファリンを用いている女性患者には、不十分な抗凝固療法は、血栓塞栓症の危険を伴うが、 ワーファリンの継続は胎児や（催奇形性など）、母体に対する（出血など）リスクを有する事を説明しなければならない。

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