狭心症や心筋梗塞後でも、ED薬を使える?

狭心症で治療を受けている方、やっぱり、勃起薬使いたいですよね~?
狭心症の方で、sex中に、胸痛発作が認められる場合は、残念ですが、性行為自体が、危険です。まず、狭心症の治療を、きちんと受けてください。命にかかわってきます。
バイアグラ、レビトラ、シアリスを服用するどころではないです

狭心症で、ニトログリセリン系薬剤(硝酸剤)を使用中の方、勃起薬は、服用できないことは、先に書き込みました。再確認して下さい。
ポイントは、併用薬と狭心症自体のコントロール状況です。

なぜ、バイアグラレビトラシアリスと、ニトログリセリン系薬剤(硝酸剤)は、併用できないのでしょうか?
それは、先にも述べている、ED治療薬の血管拡張作用が、増強するためです。血圧低下作用が著しく出現します。急激に血圧が20-30mmHg低下してしまいます。危ないですよね。

狭心症で治療中の方で、ニトログリセリン系薬剤(硝酸剤)を使用していない方、バイアグラ、レビトラ、シアリスの服用は可能です。
ただし、sex中に胸痛などの狭心症発作が出現する方は、性行為自体がダメです。もちろんED治療薬の服用は、ダメです。
命にかかわる注意事項なので、しつこいようですが、何度も書き込みます。

狭心症の治療薬は、ニトログリセリン系薬剤(硝酸剤)が有名ですが、その他にもあります。
例を挙げると、バイアスピリン、プラビックス、プレタールなどの抗血小板薬、降圧剤でもあるカルシウム拮抗薬(アダラート、アムロジン、ノルバスク、カルブロックなど)やβ受容体遮断薬(アーチスト、セロケン、ロプレソールなど)、脂質異常症治療薬(特に高コレステロール血症治療薬:メバロチン、リピトール、リバロ、クレストールなど)などです。
最近は、ニトログリセリン系薬剤(硝酸剤)の使用頻度は、低下してきています。やや効果が弱いのと、耐性が生じ、効果が減弱してしまうのが、その理由です。
ニトログリセリン系薬剤(硝酸薬)以外のお薬と、ED治療薬の併用は可能です。
主治医の先生に、相談してみましょう。

心筋梗塞をされた方、ED治療薬の服用に対する考え方は、狭心症の時と基本的には同じです。
つまり、ニトログリセリン系薬剤(硝酸剤)の併用はできません。
sex中に、心臓発作が生じる方も、sex自体が困難です。
バイアグラ、レビトラ、シアリスの服用はできません。
心筋梗塞をされている方、心臓の機能は大丈夫でしょうか?
心臓の機能が低下している場合、性行為自体が、危険な場合があります。ED治療を受ける前に、心不全を併発されている方、運動制限を指示されている方は、主治医の先生に、勃起薬の服用が可能かどうか、ご相談してください。

最後に、ED薬を服用した性行為中に、心筋梗塞、狭心症を生じてしまった場合の対処法について追加します。
もちろん、救急要請していただくことになるのですが、ここで注意がございます。
それは、バイアグラ、レビトラ、シアリスを服用していることを、主治医に必ず伝えることです。
心筋梗塞・狭心症の急性期の治療の中心は、ニトログリセリン系薬剤/硝酸剤です。
ED治療薬服用中に、この薬剤を使用すると、血圧が急激に低下します。
危険です。
必ず、ED治療薬を服用していることを、お話ください。

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