低強度の体外衝撃波治療はED勃起機能を改善する|池袋スカイクリニック

低強度の体外衝撃波治療はED勃起機能を改善する

池袋スカイクリニック

低強度の体外衝撃波治療はED勃起機能を改善する

2026年2月13日

Table of Contents

バイアグラなどのED治療薬以外の治療法

ED治療薬の説明は、それが正しいかは別として、インターネットで検索すると、様々な情報を得ることが可能です。

ED治療の第一選択がバイアグラなどのED治療薬であることは、間違いのない事実です。

しかし、ED治療薬以外の治療法に関しては、有益な情報が見つかりません。

さらに、そういった治療を推奨する医療機関も存在します。

ここでは、体外衝撃波による勃起不全治療の効果についてご紹介いたします。

体外衝撃波治療とは

医療業界にも、流行り廃りがあります。 低強度の体外衝撃波によるED治療も、その一つです。

医療行為に使用する体外衝撃波は、高強度と低強度に分けられます。

高強度は、尿管結石など、体内の物質の破砕に使用されます。これに対して、低強度は、組織の再生に使用されます。

これをED治療に応用しようと考えたものになります。

EDの指標であるIIEFとEHSを軽度改善する

低強度体外衝撃によるレビューをご紹介します。

2015年11月までのPubMedとEmbaseデータベースの包括的な検索し、2005年から2015年までの833人の患者を含む14件の研究がを抽出、7つの研究は無作為化比較試験(RCT)。

国際勃起機能スコアIIEFと勃起硬度スコアEHSで、EDの改善が評価されています。

このレビューでは、低強度体外衝撃波治療は、IIEFスコアを2.0ポイント改善し、EHSを0.16改善し、いずれも統計学的に有意な改善としています。

重症度の低いEDの方が改善効果が高い傾向があるともしています。

つまり、重度のED例に推奨する治療法では無いことになります。

低強度体外衝撃波治療は、どのくらい勃起機能を改善できるのか?(ED治療薬との比較)

第一選択であるバイアグラ(シルデナフィル)などのED治療薬との比較が、妥当と考えます。

ED治療薬は、一般的にIIEFスコアを5〜7ポイント改善するとされます。

それに対して、低強度の体外衝撃波治療は2.0ポイントです。

これを大きいと考えるか小さいと考えるかは難しい所ですが、ED治療薬ほどは、”勃起改善効果はない”と考えていただけると、イメージが掴めるかもしれません。

まだまだ検討の余地が多い治療法

EDの重症度が高いと、効果が減弱すると報告にあるように、ED治療薬の効果が乏しい例に対して、積極的に選択する治療法ではないかもしれません。

さらに、その効果が、持続しないのではないかとも言われています。

ED治療薬の無効例にとっては、”藁をも掴む”治療法かもしれませんが、効果に関しては、理解しておく必要があります。

特に、ED重症例ほど、効果が乏しいことは、留意すべきです。

低強度体外衝撃波治療といても、その出力などの治療プロトコル(機械の設定を含む治療計画)は様々で、各研究報告で異なっています。

新たなプロトコルの開発によっては、より有効になる可能性は否定できませんが、現時点では、ED治療薬を上回る治療法では無さそうです。

誇大広告に注意

ネット上の広告では、しばしば、誇大広告が問題となります。

医療広告においても同様です。

本来、医療広告は、ガイドラインが有るため、それを遵守する必要がありますが、実際は、規制されず、放置されています。

例えば、体外衝撃波治療では、
『EDを根治』
を謳う例が、それにあたります。

根治する例もゼロでは無いでしょうから、完全な虚偽記載ではありませんが、誤認させる可能性は否定できません。

ご注意下さい。

Low-intensity Extracorporeal Shock Wave Treatment Improves Erectile Function: A Systematic Review and Meta-analysis

Eur Urol. 2017 Feb;71(2):223-233.

DOI: 10.1016/j.eururo.2016.05.050

【ED】に関する最近の記事

テストステロン(男性ホルモン)低下例に対し、それを補充することはEDを改善する?
テストステロン補充療法とED治療

テストステロン補充療法がEDに与える影響について、さまざまな研究が報告されています。テストステロン補充療法は、EDに効果的なのでしょうか?テストステロン値が低下しているからといって、性腺機能低下症と診断されるわけではありません。ここでは、心血管疾患のリスクを有する男性におけるテストステロン補充療法を検討した大規模試験「TRAVERSE」のサブ解析の結果をご紹介いたします。

Read More »
受動喫煙はEDの原因と成ります
受動喫煙がEDに及ぼす影響

受動喫煙がED(勃起不全)に与える影響についての研究があります。タバコを吸わない男性でも、受動喫煙によるリスクが存在することが明らかになっています。2001–2002年の国民健康栄養調査(NHANES)では、受動喫煙に曝露された非喫煙男性のED有病率が増加することが示されています。血清コチニン濃度が0.60ng/mLを超えると、EDのリスクが1.29倍になるという結果も。あなたの健康を守るために、受動喫煙の影響を知ることが重要です。

Read More »
長時間の座位はEDの原因となる可能性があります
長時間の座位はEDの原因になる?

長時間の座位がED(勃起不全)のリスクにどのように影響するのか、興味深い研究結果が報告されています。マレーシアのクリニックで行われたこの研究では、1日8時間以上座っている男性は、中等度〜重度のEDを発症するオッズが約5.84倍高いことが示されています。運動習慣があっても、長時間座っていることがEDのリスク要因となる可能性があるのです。座位時間とEDの関係について、さらに詳しく知りたい方はぜひご覧ください。

Read More »
マンジャロによってバルデナフィルの吸収が遅延したと考えられる症例の報告
マンジャロによるED治療薬の効果遅延の可能性

高容量のマンジャロがバルデナフィルの吸収を遅延させたと思われる例を経験したため、注意喚起とともに、ご紹介します。マンジャロやリベルサスといったGLP-1受容体作動薬が、肥満症に対する特効薬として注目されていますが、一部の薬剤の吸収が遅延したり、上部消化管内視鏡検査時の食物残渣の原因となることが指摘されています。現在、ED治療薬の吸収遅延の報告はございませんが、その可能性は十分ございます。そのメカニズムの説明と、ED治療薬の効果を最大限に引き出すための対策を探ります。

Read More »
夜間勤務や交代勤務に睡眠障害が加わった場合、EDの有病率が上昇する可能性がある
夜間勤務者はEDが多い?

夜間勤務者とED(勃起不全)のリスクを検証した研究があります。夜勤や交替勤務を行う男性は、日勤の男性に比べて勃起機能が低下していることが示されています。勤務形態によって生じた睡眠不足や生活リズムの乱れが、勃起機能に影響を与えそうです。また、ここでは、テストステロン補充療法の効果についても考察されています。詳しい内容を知りたい方は、ぜひ続きをお読みください。

Read More »
治療法の有効性は、プラセボ効果を排除した二重盲検試験でなされるべきである
プラセボ(偽薬)効果と二重盲検試験

プラセボ効果とは、薬の有効成分ではなく、治療への期待感や安心感によって症状が改善する現象です。特にED治療においては、心理状態が大きな影響を与えることがあります。二重盲検試験では、実薬とプラセボの効果を客観的に比較し、ED治療薬がプラセボを上回る効果を示すことが確認されています。しかし、低強度体外衝撃波療法では、プラセボ効果の影響を排除することが難しく、科学的根拠が不十分な場合もあります。詳しくは本文をご覧ください。

Read More »