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血管原性勃起不全に対するアスピリンの有効性

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血管原性勃起不全に対するアスピリンの有効性

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血管原性勃起不全に対するアスピリンの有効性:無作為化比較試験のメタ分析

動脈硬化よる血管内皮機能の低下と血流減少はEDを引き起こす

EDの器質的な原因を考える場合

  • 血管
  • 神経
  • ホルモン
  • その他

を考慮する必要があります。

ここでは、血管原性EDに対して、抗血小板薬であるアスピリンの有効性を示す論文をご紹介します。

生活習慣病例の増加に伴い、動脈硬化から、血管原性EDを生じる例が増加中です。

簡単に言うと、高血圧や脂質異常症、糖尿病、最近ではメタボリック症候群によって、動脈硬化、つまり血管の老化現象が惹起されます。

喫煙も同様です。

動脈硬派は血管内皮細胞の障害です。明らかな、血管の狭窄や閉塞が無くとも、内皮細胞の機能が低下している場合も含まれます。明らかな異常が認められなくとも、EDの原因なります。

狭心症や心筋梗塞、脳梗塞などは、血管が閉塞する疾患です。その予防に対して、血流を改善させる目的で、しばしば、アスピリンを代表とする抗血症板薬が使用されます。いわゆる血液をサラサラにする薬です。

同様の理由から、動脈硬化を原因とするEDに対して、アスピリンが有効ではないかという着想からの研究報告は多数存在します。

勃起には、陰茎海綿体の血流を増加させる必要があります。それには、一酸化窒素NOの働きを強める必要があります。それが、バイアグラなどのED治療薬の作用にあたりますが、アスピリンは、抗血小板作用だけで無く、血管内皮細胞の一酸化窒素の合成を刺激し、血管拡張作用をもたらします。

そのレビューになります。

ここでは二つのランダム化比較試験が、比較的質の高い研究報告として扱われ、内容が検討されています。

血管原性ED例(18〜76歳)に対しアスピリンを100mg/日、躁うつ病で炭酸リチウムで治療中であり、炭酸リチウムの血管内皮障害によるEDが疑われる例(20〜45歳)に対し240mg/日を使用しています(214例)。

EDの評価は、IIEFスコアで行われています。

この報告では、アスピリン使用群は、IIEFスコアの優位な改善(21.3〜22.8)を認めており、プラセボ(偽薬)群では改善を認めていないため(15,8〜16.3)、血管原性EDに対するアスピリンが、非常に有効であることを示唆しています。

参照:

Efficacy of Aspirin for Vasculogenic Erectile Dysfunction in Men: A Meta-Analysis of Randomized Control Trials

Am J Mens Health. 2020 Oct 28;14(5)

doi: 10.1177/1557988320969082

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