持続勃起症|池袋スカイクリニック

持続勃起症

池袋スカイクリニック

持続勃起症

Table of Contents

持続勃起症とは

性欲と関係なく持続的に勃起、すなわち陰茎怒張状態が継続する、あるいはオルガズムに達した後も陰茎怒張が収まらない状態。

一般的には6時間以上勃起状態が持続するものをいう。

しばしば、陰茎に痛みを伴う。通常は陰茎海綿体のみの勃起を示す。

 持続勃起症には、陰茎海綿体内の血液の戻りが悪く、うっ血する事で生じる静脈性持続勃起症と、陰茎海綿体内の動脈が、何らかの原因で破れ、動脈血が常に流入する動脈性持続勃起症に分類されます。

緊急性があるのは静脈性持続勃起症

 陰茎海綿体のうっ血によって生じる静脈性持続勃起症は、陰茎海綿体内に新鮮な酸素を含んだ血液の流入がなくなる為、海綿体内の組織が虚血(酸欠)に陥ります。
発症から6時間で、陰茎組織が壊死し始めます。
海綿体組織が壊死すれば器質性勃起障害の原因になるほか、重大な場合、陰茎を失うことになります。
痛みを伴う硬い勃起が4時間続いた場合、泌尿器科を受診、緊急処置を行う場合がございます。

動脈性持続勃起症

 一方、動脈性持続勃起症は、痛みを伴わない柔らかい勃起の場合があり、この場合、多くは緊急性はありません。

動脈性持続勃起症は、陰茎の硬度は不完全な状態で痛みを伴わない事が多く、静脈性持続勃起症の症状は、陰茎硬度は完全勃起状態で痛みを伴う場合が多いです。
痛みを伴う持続する勃起の場合、泌尿器科を受診した方が良いと考えて下さい。

静脈性持続勃起症の原因

 静脈性持続勃起症の原因は、陰茎海綿体注射、飲酒や薬物治療、鎌状赤血球性貧血、白血病などがあげられます。

動脈性持続勃起症の原因は、外傷が多く、とくに陰茎打撲、会陰部打撲が高頻度です。
持続勃起症の発症は、5~10歳と20~50歳の2つの発生の年齢的ピークがあり、小児では鎌状赤血球症や悪性新生物に関連する事が多い。
成人においては特発性(原因不明)の事も多く存在します。
そのほか脊髄の腫瘍、奇形、麻酔などによる自律神経障害や、会陰部の外傷による血流の変化、アルコール、麻薬、向精神薬、
抗凝固薬などの薬物の服用、またインポテンスに対する血管作動薬の海綿体内注入が原因となることもあります。
また頻度は稀ですが、シルデナフィル(バイアグラ)バルデナフィル(レビトラ)タダラフィル(シアリス錠)などの副作用として発生する事もあります。

治療法

 持続勃起症の治療は、陰茎海綿体に貯留した血液を、穿刺等により吸引除去した後、エピネフリンなど交感神経α作動薬の希釈液を注入します。
海綿体動脈の破裂による場合は動脈塞栓術が検討される事もあります。
持続勃起症治癒後の合併症として、陰茎海綿体の線維症インポテンス(勃起障害)があります。

シルデナフィル(バイアグラ)、バルデナフィル(レビトラ)、タダラフィル(シアリス)などのPED5阻害薬(phosphodiesterase 5 inhibitor)に低頻度に発生する副作用でもあるが、
他にも、HIV治療薬、肺動脈性肺高血圧症治療薬、抗精神病薬、前立腺肥大症治療薬、α遮断薬(降圧薬)、ヒト絨毛性性腺刺激ホルモンなどの薬剤の副作用としても見られる。

逆行性射精は挙児希望でなければ治療対象とならないこともある
逆行性射精

逆行性射精障害は、射精時に精液が体外ではなく膀胱内に逆流してしまう現象です。この状態は男性不妊症の原因となることがありますが、挙児希望でない場合は治療の対象にならないことが多いです。逆行性射精でもオルガズムは変わりません。ペニスからの射精量が減少する点が正常と異なります。

Read More »
βブロッカー|ベータ遮断薬

βブロッカー(ベータ遮断薬)は、高血圧や心不全などの治療に欠かせないお薬ですが、その使用には注意が必要です。特に、喘息やCOPDの患者さんには禁忌とされることもあります。さらに、代謝異常や高齢者への影響も考慮しなければなりません。心機能を改善し、生命予後を向上させる一方で、薬剤性EDの原因ともなり得ます。医師との相談が重要です。

Read More »
アスピリンとED治療薬の併用は可能です。
アスピリン

アスピリンは、解熱鎮痛剤として広く知られていますが、最近では、それ以上に抗血小板剤として広く使用されます。心筋梗塞や脳梗塞の治療に用いられ、血液をサラサラにする効果が期待されています。器質性EDの一つである血管原性EDにも効果がある可能性が指摘されています。腸溶錠の「バイアスピリン」は、胃の負担を軽減しているため、利便性が向上しています。

Read More »
カルシウム拮抗薬は高血圧治療の中心的薬剤
カルシウム拮抗薬とは

カルシウム拮抗薬は、高血圧や狭心症の治療に欠かせない薬剤群です。ジヒドロピリジン系、フェニルアルキルアミン系、ベンゾチアゼピン系といった多様な種類があり、それぞれ異なる作用機序を持っています。EDへの影響は無いと考えられ、ED治療薬との併用も可能です。

Read More »