持続勃起症|池袋スカイクリニック

持続勃起症

池袋スカイクリニック

持続勃起症

2026年2月13日

Table of Contents

持続勃起症とは

性欲と関係なく持続的に勃起、すなわち陰茎怒張状態が継続する、あるいはオルガズムに達した後も陰茎怒張が収まらない状態。

一般的には6時間以上勃起状態が持続するものをいう。

しばしば、陰茎に痛みを伴う。通常は陰茎海綿体のみの勃起を示す。

 持続勃起症には、陰茎海綿体内の血液の戻りが悪く、うっ血する事で生じる静脈性持続勃起症と、陰茎海綿体内の動脈が、何らかの原因で破れ、動脈血が常に流入する動脈性持続勃起症に分類されます。

緊急性があるのは静脈性持続勃起症

 陰茎海綿体のうっ血によって生じる静脈性持続勃起症は、陰茎海綿体内に新鮮な酸素を含んだ血液の流入がなくなる為、海綿体内の組織が虚血(酸欠)に陥ります。
発症から6時間で、陰茎組織が壊死し始めます。
海綿体組織が壊死すれば器質性勃起障害の原因になるほか、重大な場合、陰茎を失うことになります。
痛みを伴う硬い勃起が4時間続いた場合、泌尿器科を受診、緊急処置を行う場合がございます。

動脈性持続勃起症

 一方、動脈性持続勃起症は、痛みを伴わない柔らかい勃起の場合があり、この場合、多くは緊急性はありません。

動脈性持続勃起症は、陰茎の硬度は不完全な状態で痛みを伴わない事が多く、静脈性持続勃起症の症状は、陰茎硬度は完全勃起状態で痛みを伴う場合が多いです。
痛みを伴う持続する勃起の場合、泌尿器科を受診した方が良いと考えて下さい。

静脈性持続勃起症の原因

 静脈性持続勃起症の原因は、陰茎海綿体注射、飲酒や薬物治療、鎌状赤血球性貧血、白血病などがあげられます。

動脈性持続勃起症の原因は、外傷が多く、とくに陰茎打撲、会陰部打撲が高頻度です。
持続勃起症の発症は、5~10歳と20~50歳の2つの発生の年齢的ピークがあり、小児では鎌状赤血球症や悪性新生物に関連する事が多い。
成人においては特発性(原因不明)の事も多く存在します。
そのほか脊髄の腫瘍、奇形、麻酔などによる自律神経障害や、会陰部の外傷による血流の変化、アルコール、麻薬、向精神薬、
抗凝固薬などの薬物の服用、またインポテンスに対する血管作動薬の海綿体内注入が原因となることもあります。
また頻度は稀ですが、シルデナフィル(バイアグラ)バルデナフィル(レビトラ)タダラフィル(シアリス錠)などの副作用として発生する事もあります。

治療法

 持続勃起症の治療は、陰茎海綿体に貯留した血液を、穿刺等により吸引除去した後、エピネフリンなど交感神経α作動薬の希釈液を注入します。
海綿体動脈の破裂による場合は動脈塞栓術が検討される事もあります。
持続勃起症治癒後の合併症として、陰茎海綿体の線維症インポテンス(勃起障害)があります。

シルデナフィル(バイアグラ)、バルデナフィル(レビトラ)、タダラフィル(シアリス)などのPED5阻害薬(phosphodiesterase 5 inhibitor)に低頻度に発生する副作用でもあるが、
他にも、HIV治療薬、肺動脈性肺高血圧症治療薬、抗精神病薬、前立腺肥大症治療薬、α遮断薬(降圧薬)、ヒト絨毛性性腺刺激ホルモンなどの薬剤の副作用としても見られる。

【ED】に関する最近の記事

降圧薬により高血圧治療中であってもタダラフィルによるED治療は安全である
高血圧治療中患者におけるタダラフィルの安全性

高血圧治療中の患者において、ED治療薬タダラフィルは安全に服薬できることが論文として報告されています。日本人の食生活は塩分が多く、高血圧患者が多い中、タダラフィルは安全に使用できる可能性があります。また、心血管イベントのリスクも増加せず、降圧薬との併用もほとんど問題ないとされています。高血圧をしっかり治療した上で、ED治療を行うことが推奨されております。

Read More »
シルデナフィルなどのED治療薬は糖尿病患者の全死亡率を改善する
糖尿病患者におけるED治療薬と全死亡率低下の関係

糖尿病患者におけるED治療薬の使用が全死亡率を低下させる可能性があることをご存知ですか?2型糖尿病の男性を対象にした追跡調査では、ED治療薬使用者の死亡率が非使用者に比べてハザードリスクが約46%低下したとの結果が得られています。ED治療薬の使用歴は、心筋梗塞のリスクの減少、全体的な健康状態の改善との関連が示唆されています。

Read More »
前立腺肥大症におけるタダラフィルの使用は、2型糖尿病の新規発症を予防する
前立腺肥大症に対するタダラフィルは糖尿病の新規発症を抑制

タダラフィル5mgの常用が糖尿病発症を抑制する可能性があることが、前立腺肥大症患者を対象にした研究で明らかになりました。タダラフィルは、従来のα遮断薬と比較して、新規2型糖尿病の発症率を約53%減少させることが示されています。この研究は、日本の大規模な保険請求データベースを基にしており、タダラフィルの血管内皮機能改善作用が好影響を与えた可能性が指摘されていますが、現時点では、明らかになっておりません。

Read More »
セマグルチドはダイエット用に使用されることが多いですが、ニコチン依存症のリスクを回避させる可能性がある
タバコ使用障害のリスク低下の可能性|セマグルチド

セマグルチドは、糖尿病や肥満治療に用いられるGLP-1受容体作動薬ですが、最近の研究でタバコ使用障害のリスクを低下させる可能性が示されています。セマグルチド製剤であるリベルサスやオゼンピックを使用した患者では、喫煙欲求が減少したとの報告があります。さらに禁煙後の体重増加を抑制する可能性もあります。タバコ使用障害の診断基準など、詳しくは本文をご覧ください。

Read More »
全身性炎症反応指数を用い、前もってED治療薬タダラフィルの効果を予測しようとする研究報告
全身性炎症反応指数で見るタダラフィルの効果予測

全身性炎症反応指数(SIRI)が、ED治療薬タダラフィルの効果を予測する可能性についての研究があります。SIRIは血液中の免疫細胞のバランスから炎症状態を数値化した指標で、がんの予後や動脈硬化や心血管疾患との関連が示されています。この研究では、タダラフィルが無効だった患者の特徴を明らかにし、ED治療における新たなアプローチを提案しています。

Read More »
マンジャロなどの、いわゆるGLP-1ダイエットで使用される薬剤は、アルコール依存症を改善させる可能性が有る
アルコール依存性にマンジャロやオゼンピックが有効である可能性

アルコール依存症の治療に新たな可能性が見えてきました。最近の研究では、ダイエット薬として知られるGLP-1受容体作動薬、特にマンジャロやオゼンピックが、飲酒欲求の低下や飲酒量の減少に寄与する可能性が示唆されています。ここで紹介するSNSを利用した調査や153名への聞き取り調査から得られた研究報告は、これらの薬剤がアルコール依存症に対する新たなアプローチとなるかもしれないことを示しています。

Read More »