精力増強を謳うサプリメントの安全性と効果|池袋スカイクリニック

精力増強を謳うサプリメントの安全性と効果

池袋スカイクリニック

精力増強を謳うサプリメントの安全性と効果

2026年2月13日

Table of Contents

ED改善を謳うサプリメントには違法にED治療薬の成分が含まれる?

ED勃起不全は、全世界の男性にとって悩ましい問題です。

年齢はリスクファクターの一つであり、誰しもが、年を重ねるごとにEDを発症するリスクが高まります。

最近では、若年者例の急増が特徴的であり、20歳代の有病率は50歳代のそれに迫るとする疫学調査もあります。

医療機関を受診し、正しい治療を受けることが確実ですが、医療機関を受診するハードルが高いことも事実です。

また、医薬品に頼りたくないと考える方もいらっしゃいます。

ネット上に広がる精力回復を目的としたサプリメントや漢方薬

インターネットで検索すると、ed用のサプリメントや漢方薬を販売するサイトや推奨するホームページを、驚くほど多く見つけることができます。

そのため、インターネット通販を利用し、このようなサプリメントで治療を試みた方もいると思います。

効果が得られた方、得られなかった方、副作用で辛い思いをされた方、、、様々です。

このような精力増強を謳うサプリメントや漢方薬、(中には食品)の実態を調査した報告があります。

医師の診察を受けて初めて処方されるED治療薬である、シルデナフィル(バイアグラ)やタダラフィル(シアリス)、バルデナフィル(レビトラ)が未表示で含まれているかどうかが調査されています。

検査された7割にED治療薬が検出

20製品中、14製品(70%)に未表示の医薬品成分が検出されています。

つまり、シルデナフィルやタダラフィルやバルデナフィルが検出されています。

特に、シルデナフィルが含まれている率が高く、14製品中12製品にシルデナフィルが検出されたとしています。

もちろん、非合法的に含有されています。

この研究報告では、その類似物質についての検討は行われていません。

類似物質を含めた場合、このような、”非合法ドラッグ”は、より蔓延している可能性が疑われます。

認可された用量以上含まれている例も存在

検出された含有量は製品ごとに大きく異なり、1錠あたり約2mg〜116.55mgのシルデナフィルが検出されています。

ここで注目すべきことは、最大で116.55mgものシルデナフィルが含有されていたことです。

バイアグラ(シルデナフィル)は、世界的には、最大用量は100mgに定められています。(日本では50mg)

つまり、常用量よりも高用量のシルデナフィルを含有する製品が存在する可能性があります。

これを知らずに摂取してしまった場合、過量投与による副作用の出現が懸念されます。

最悪の場合は、死亡するリスクも伴うと理解して下さい。

ネットで入手できるサプリメントや漢方薬は安易に手を出すべきではない

様々な理由で、ED治療薬を使用できない方がいらっしゃいます。

例えば、心臓病で治療されている方です。

その治療薬とED治療薬が併用ができない場合などです。

このような場合、代替療法として、サプリメントや漢方薬、健康食品を考える方もいるかと思います。

しかし、上述したように、ネット上で購入できる、精力増強や勃起力回復を謳うサプリメントや漢方には、ED治療薬と同じ成分が含まれている可能性が高いこと、さらには過量投与になる可能性もあることを覚えておく必要があります。

それを知らずに摂取してしまった場合、予期せぬ副作用を生じる可能性があります。

表記と実際の含有成分は異なる|「天然成分」「副作用なし」

対象となった製品の多くは、「100%天然成分」や「副作用なし」を謳っていることが多く、年齢制限・医薬品併用リスク等の表示がなかったとしています。

つまり、製品ラベルと実際の成分・含有量に関して「表示と異なる」「ラベル表示なし」「言語表示なし」などの不備・違反を多数確認されています。

「天然」や「副作用なし」という宣伝文句が、消費者に誤った安心感を与え、医薬品を避けたい/病院に行きたくない人、ED治療薬の使用が困難で代替治療を探している方が、これら製品を選びがちである、選んでしまう可能性があります。

また、「漢方薬は副作用がない」といった認識をお持ちの方もいます。

これも、また、間違った認識です。

改めましょう。

消費者を騙す罠

ED治療薬は、強力な勃起改善作用を有した、優れた医薬品です。

多くの国では、処方箋医薬品に分類され、医師の診察無しで処方を受けることができません。

正しく服薬すれば、比較的簡単に勃起力が改善します。

それが悪用されていると言えます。

ED治療薬の偽造医薬品問題に通ずるところがあります。

つまり、非正規に製造された、品質的に保証のないものを、ジェネリックと称したり、はたまた、サプリメントに混入させたり、様々な手段が講じられています。

ED治療薬以外で、勃起改善効果があるとされる成分は、多くはありません。

まずは、専門家に相談しましょう。

インターネット通販は非常に便利ですが、信頼できるサイトを利用するなど、注意が必要です。

Survey on Sildenafil, Tadalafil, and Vardenafil Concentrations in Food Supplements for Erectile Dysfunction

Int J Anal Chem. 2022 Jul 9:2022:3950190.

doi: 10.1155/2022/3950190

【ED】に関する最近の記事

有酸素運動はEDを改善するため、習慣的に運動を行う必要がある
有酸素運動はEDを改善する

有酸素運動を行うことで男性の勃起機能を改善することが、多くの研究で示されています。運動習慣は、国際勃起機能スコア勃起機能ドメインを平均2.8ポイント改善します。特に重症例ほど効果が大きいとされ、その効果はED治療薬に匹敵します。運動によって、陰茎の血流が改善する、男性ホルモンであるテストステロンが増加する、様々なストレスを発散しうることが、主なメカニズムとされます。詳しい内容を知りたい方は、ぜひ続きをご覧ください。

Read More »
抗精神病薬の副作用として体重増加がありますが、ガイドラインにてメトホルミンによる予防が推奨
抗精神病薬による体重増加予防にメトホルミン

現代人は、ストレスにさらされる中で、うつ病や双極性障害、不安障害などの精神疾患が増加しています。抗精神病薬による治療が進む一方で、体重増加や健康障害のリスクも高まっています。特に、オランザピンやクロザピンなどの高リスク薬では、体重増加が顕著です。そこで、メトホルミンが抗精神病薬誘発性体重増加の予防に有効であることが、最新のガイドラインで推奨されています。詳しい内容を知りたい方は、ぜひ続きをご覧ください。

Read More »
タダラフィルの血管拡張作用は脳小血管病を改善しうるのか?
脳小血管病に対するタダラフィルの治療効果について

脳小血管病は、脳血管性認知症の一因とされ、その予防と治療法に関心が高まっています。皮質下の脳梗塞または虚血であり、隠れ脳梗塞のげんいんでもあります。ED治療薬であるタダラフィルは、血管を拡張し血流を増加させます。このような作用を持つことから、脳血流を改善し、脳小血管病に効果があるのかを検討した研究があります。この研究の結果や、今後の可能性についてご紹介します。

Read More »
タバコはEDの原因の一つであり、その喫煙の累積によりEDの程度は悪化する
タバコ本数と喫煙年数とEDの関係

タバコがED(勃起不全)の原因となる可能性があることをご存知ですか?日本人男性の4人に1人が喫煙者であり、タバコの健康への影響は広く知られていますが、EDの原因にも成りえます。ボストン市で行われた疫学調査では、喫煙量がEDのリスクを68%も増加させることが示されています。喫煙の累積量とEDの間に、興味深い知見が得られています。タバコの影響を理解し、健康的な未来を考えてみませんか?

Read More »
冷え性のある男性はEDのリスクが1.4倍高いとする報告があります。
冷え性の人はED勃起不全が多い?!

冷え性とED(勃起不全)の関係についての興味深い研究が台湾から報告されました。手調査結果によれば、冷え性の男性はEDのリスクが約1.4倍高いことが示されています。足の冷え性は、自律神経や血管内皮機能の低下と関連しており、EDもまた自律神経や血管内皮障害と関係しています。冷え性とEDには、因果関係はあるのでしょうか?

Read More »
大腸憩室症を有す方はEDの有病率が上昇するとの報告があります。
大腸憩室とED勃起不全の関係

大腸憩室症とED(勃起不全)の関係についての研究報告があります。大腸憩室を持つ例は、EDのリスクが56%も増加することが示されています。その因果関係の断定には至っておりませんが、背景として共通の危険因子が潜んでいる可能性があります。また、最近ではEDと慢性炎症の関係が注目されており、大腸憩室例がEDを発症するメカニズムとして、腸管の慢性炎症も、可能性として挙げられています。

Read More »