心因性EDに対するシアリスの漸減療法|池袋スカイクリニック

心因性EDに対するシアリスの漸減療法

池袋スカイクリニック

心因性EDに対するシアリスの漸減療法

2026年2月17日

Table of Contents

現在は、何かとストレスが多い社会です。

最近では、若年者の心因性EDが増加していることが指摘されています。

しかし、心因性EDは、若年者だけの問題にとどまりません。

EDの原因は、器質性および心因性に大別されますが、クリアーカットに、どちらかに分けられるものではなく、多くのケースでは、お互いの要素を持ち合わせています。

ここでは、主たる原因が心因性であった場合の、シアリスの漸減療法の効果について、ご紹介します。

シアリスの漸減群と5mgの定期服用群の3ヶ月後の比較

心理的要因による勃起不全ED(psychogenic ED)に対して、シアリスの用量を段階的に減量する(de‑escalation)治療法が、3か月間の治療において、どのような影響を与えるかが評価されています。

性行為時にシアリスを頓服する群に対し、ここでは、シアリス5mgを毎日定期服用する群が対照とされています。

効果判定は、国際勃起機能スコアIIEF‑5、SEPアンケート(Sexual Encounter Profile)、PAIRS(Psychological and Interpersonal Relationship Scales、心理・対人関係尺度)、EHS(Erection Hardness Score)が用いられています。

シアリス漸減群の方が有意に勃起機能を改善

ベースラインと比較して、両群とも全ての評価指標で有意な改善が見られています。

しかし、改善の度合いは シアリス漸減群の方が5mg毎日定期服用群よりも、改善度合いが有意に大きかったとしています。

さらに、SEP‑3、PAIRS、EHSにおける改善も、シアリス漸減群の方が良好であったとしています。

EDの重症度も、シアリス漸減群では治療後により軽減しており、その改善も5mg群と比較して有意に優れていたとしています。

この研究報告の意味するところ

この研究では、単に、ED治療薬であるシアリスが、心因性EDに有効であることを示しているのではありません。

心因性EDの治療において大切なことは、まずは、セックスを成功させる(自信を回復させる)ことです。

興味深いのは、治療終了後の勃起機能が、漸減群の方が良好であったとする点です。

治療初期に十分量を服薬することが(それがやや高用量であっても)、セックスの成功に繋がり、自信回復に繋がることを示しています。

心因性EDといえどもED治療薬は非常に有効

しばしば、心因性EDに抗不安薬などを処方する例を見受けますが、これは、はじめに行う治療法としては悪手です。

心因性ED例は、器質性ED例と比較し、ED治療薬が有効なケースが多いです。

逆に、例えば動脈硬化の進行した器質性ED例のほうが、効果が得にくいです。

抗不安薬などは、性的な興奮も抑制するため、緊張などで性欲が抑制されている状態で使用すると、余計に性欲が高まりにくくなります。つまり、勃起が萎えます。

必要十分量を使用し成功体験を得る

様々な研究報告では、シアリス20mgを必要時のみ服用する方法と、5mgを毎日定期に服用する方法と比較した場合、両者のED改善効果は同程度と報告されています。

今回ご紹介した研究報告は、心因性EDに限定した報告であり、まず、しっかりと、必要量を使用することが、勃起機能の改善に、より有効としています。

池袋スカイクリニックでも、しばしば、不安感が強い方などには、治療開始時には、やや強めな用量をご提案させていただいています。

中途半端な用量で開始し、セックスを失敗してしまうと、自信を喪失してしまいます。

セックスが成功することが、自身に繋がり、次のセックスへの不安感の解消に繋がります。

Efficacy of Tadalafil De-Escalation in the Treatment of Psychogenic Erectile Dysfunction

Urol Int. 2017;98(2):205-209.

DOI: 10.1159/000444860

【タダラフィル】に関する最近の記事

睡眠時無呼吸症候群では、EDのリスクが1.8倍上昇すると報告されている
睡眠時無呼吸症候群とED

睡眠時無呼吸症候群と勃起不全(ED)は密接に関連しており、実際に睡眠時無呼吸症候群を抱える男性は、EDのリスクが1.8倍高いことが研究で示されています。睡眠障害は、様々な性機能障害を惹起することが知られていますが、特に、睡眠時無呼吸症候群の関連が強いとされています。この記事では、睡眠時無呼吸症候群がEDに与える影響や、治療の可能性について詳しく解説します。あなたの健康を守るために、ぜひご一読ください。

Read More »
アルコール使用障害男性において3ヶ月の禁酒はEDを改善する
禁酒することでEDは改善する?

お酒を飲んだ日に勃起しにくかったり、硬さが失われたりした経験はありませんか?最近のEDはお酒のせいかもしれません。禁酒することでEDが改善する可能性があるという研究結果もあります。インドの医療機関で行われた研究では、アルコール使用障害の男性104人のうち、禁酒後3か月で92人がEDの改善を認められました。飲酒習慣を見直すことが、あなたの勃起機能にどのように影響するのか、詳しく見ていきましょう。

Read More »
テストステロン(男性ホルモン)低下例に対し、それを補充することはEDを改善する?
テストステロン補充療法とED治療

テストステロン補充療法がEDに与える影響について、さまざまな研究が報告されています。テストステロン補充療法は、EDに効果的なのでしょうか?テストステロン値が低下しているからといって、性腺機能低下症と診断されるわけではありません。ここでは、心血管疾患のリスクを有する男性におけるテストステロン補充療法を検討した大規模試験「TRAVERSE」のサブ解析の結果をご紹介いたします。

Read More »
受動喫煙はEDの原因と成ります
受動喫煙がEDに及ぼす影響

受動喫煙がED(勃起不全)に与える影響についての研究があります。タバコを吸わない男性でも、受動喫煙によるリスクが存在することが明らかになっています。2001–2002年の国民健康栄養調査(NHANES)では、受動喫煙に曝露された非喫煙男性のED有病率が増加することが示されています。血清コチニン濃度が0.60ng/mLを超えると、EDのリスクが1.29倍になるという結果も。あなたの健康を守るために、受動喫煙の影響を知ることが重要です。

Read More »
長時間の座位はEDの原因となる可能性があります
長時間の座位はEDの原因になる?

長時間の座位がED(勃起不全)のリスクにどのように影響するのか、興味深い研究結果が報告されています。マレーシアのクリニックで行われたこの研究では、1日8時間以上座っている男性は、中等度〜重度のEDを発症するオッズが約5.84倍高いことが示されています。運動習慣があっても、長時間座っていることがEDのリスク要因となる可能性があるのです。座位時間とEDの関係について、さらに詳しく知りたい方はぜひご覧ください。

Read More »