どのED治療薬が有効?|池袋スカイクリニック

どのED治療薬が有効?

池袋スカイクリニック

どのED治療薬が有効?

2025年10月1日

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3大ED治療薬の他にもローカルに流通するED治療薬がある

一般的に、単にED治療薬というと、タダラフィルなどのホスホジエステラーゼ5阻害剤(PDE5阻害剤)のことを指します。

日本国内では、バイアグラ以外にも、レビトラ、シアリスが流通しており、馴染み深い方も、大勢いらっしゃるかと思います。

海外に目を向けると、その地域や国独自のED治療薬が流通している場合もあります。

中には、それらを輸入して、処方を行う医療機関さえ存在しています。

では、実際に、輸入してまで使用すべきほど、勃起改善効果が優れているのでしょうか?

その説明が、疎かになっている場合も、多々あります。

ここでは、各ED治療薬の効果を比較検討したレビューを紹介します。

アバナフィルとは

米国で認可された、4番目のED治療薬。他のED治療薬と同様、PDE5阻害剤に属する薬剤。

商品名はステンドラstendra

アバナフィルは、効果発現が早いことと、食事の影響を受けにくいことが特徴とされています。

1回100mg(最大200mgまで増量可能)を服用します。服用してからおよそ15〜30分程度で効果が発現し、4〜6時間程度持続するとされます。

軽い食事なら効果に大きな影響を与えにくいとされています。

ロデナフィルとは

ブラジル発のED治療薬が、ロデナフィルです。

商品名はヘレバHelleva

一般的には、80mgを、性行為の30〜60分前に服用し、効果の持続は4〜6時間程度とされています。

ややコストが安価であることが特徴です。

軽い食事程度であれば、影響を受けないとされています。

ミロデナフィルとは

韓国発のED治療薬。

商品名はMvixミビックス

一般的には、50mg(必要時100mgまで増量可能)を性行為の30分〜1時間前に服用、およそ6時間ほど効果が持続するとされています。

ウデナフィルとは

こちらも韓国発のED治療薬。

商品名は、ザイデナZydena

一般的には、一回100mgを、性行為の1時間前に服用、約12〜24時間にわたり効果が持続するとされます。

軽い食事なら服用の効果が落ちにくいとされています。

各ED治療薬の効果と副作用

Pubmed、Scopus、Web of Scienceを用い、合計184件、50,620人を対象とする179件のランダム化比較試験が対象とし、解析されています。

まず、すべてのED治療薬はプラセボ(偽薬)に対して、有効であったとしています。

その中でも、最も有効性が高いとされたのが、シルデナフィル(バイアグラ)です。

次点で、タダラフィルが続きます。

アバナフィルおよびロデナフィルは効果が低いとされています。

副作用に関しては、ミロデナフィル150mgは、副作用(特に顔の紅潮や頭痛)が最も多く報告されているとしています。ただし、常用量は50〜100mgなので、判断が難しいです。

シルデナフィル100mgは視覚障害との関連が高く、バルデナフィルおよびウデナフィルは鼻づまりの傾向が強かったともしています。

このレビューでは、シルデナフィルとタダラフィルが推奨

この研究報告では、効果と副作用を鑑みて低用量のシルデナフィルとタダラフィルが最初の治療の選択肢であるべきとしています。

アバナフィル、ロデナフィル、ミロデナフィルについては、有効性の乏しさ、または副作用の多さにより、推奨し難いともしています。

アバナフィルやロデナフィル、ミロデナフィル、ウデナフィルは、第二世代の新しいED治療薬とされることもありますが、その評価は、高くありません。

解析法によって評価は様々ですが、概ね、既存の3大ED治療薬を上回る評価が得られていません。

バイアグラの欠点として、食後の服薬時に効果が減弱することが挙げられますが、後発のED治療薬の多くが、食事の影響の少なさを謳い文句にしている印象があります。

実際のところ、食後に服薬しても効果はあるかもしれないが、100%のパワーを得ることができないと考えた方が良いと思います。同じPDE5阻害剤に属する薬剤であり、分子構造も似通っており、基本的な性格は変わっていません。

あえて3大ED治療薬以外を選択する必要性は乏しい

ED治療薬の世界的なシェアを見れば、どの薬剤が有効であるか、一目瞭然です。

ジェネリックが市販されてからは、そのシェアを正確に把握することは困難ですが、バイアグラ、レビトラ、シアリスで、おおよそ3等分されていました。

米国で4番目に認可されたアバナフィルにおいても、この3大ED治療薬に米国内のシェアが届きません。

製薬メーカーが発表する様々なデータと、市販後調査が乖離することもあります。

例えば、代表的なのは、『食事の影響を受け難い』ですが、実際には、『食事の影響は受ける』ことが、多く経験されています。

患者様の評価が、シェアにつながっていると考えても良いかと思います。

Efficacy and safety of oral phosphodiesterase 5 inhibitors for erectile dysfunction: a network meta-analysis and multicriteria decision analysis

World J Urol. 2021 Mar;39(3):953-962.

DOI: 10.1007/s00345-020-03233-9

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