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シルデナフィル使用者はアルツハイマー病のリスクが低い

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シルデナフィル使用者はアルツハイマー病のリスクが低い

2026年3月14日

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ED治療薬のシルデナフィルの使用はアルツハイマー認知症のリスク低下と相関する

先進国の多くは、人口が高齢化が進行しており、高齢化に伴い発症リスクの高まるアルツハイマー病に対する、発症予防や治療が、重大な課題となっております。
ED治療薬は、PDE5阻害剤に属する薬剤ですが、市販時より、ED改善効果以外の作用にも注目されていました。
そのうちの一つが、認知機能に対する効果です。
ここで紹介する研究では、主にシルデナフィル、バルデナフィル、タダラフィルのアルツハイマー病(認知症)に対する影響が検討されています。

シルデナフィル、バルデナフィルおよびタダラフィルのアルツハイマー病に対する解析

シルデナフィル、タダラフィル、バルデナフィルによる治療を受けた被験者と、他の治療を受けた、または治療を受けていない対照群を比較した6件の研究(参加者総数8,337,313人)が解析されています。

シルデナフィルはアルツハイマー病のリスクを54%低下

本研究では、PDE5阻害薬使用者と対照群を比較したアルツハイマー病の累積ハザードリスクは0.53であり、PDE5阻害薬使用群ではアルツハイマー病の発症を著しく低下(47%低下)したことを示しています。
特に、シルデナフィル(バイアグラ)の使用は有意なリスク低下(54%の低下)を示しています(HR: 0.46)。
しかし、これに反し、タダラフィルとバルデナフィルでは有意な結果は得られていません。
ちなみに、サブグループ間の解析では、アルツハイマー病のリスクにおいて、男性と女性の参加者間に差は認められなかったとしています。

シルデナフィル使用とアルツハイマー病の直接の因果関係を示したものではない

何を言いたいかと申しますと、シルデナフィルを使用することが、直接、アルツハイマー病の発症リスクを低減させることに繋がるかは、この研究では明らかではない、ことです。
本研究では、シルデナフィルの使用歴が有る群と無い群と比較した場合、使用歴が有る群の方が、アルツハイマー病のリスクが低かったという事実を報告しています。
具体的な患者背景などの詳細は明らかとなっていません。
使用法の差異についても、検討がされていません。ED治療薬としてシルデナフィルを使用する場合は、基本的には、性行為の1時間前に服薬していただきます。つまり、性行為の頻度によって、使用回数が大きく異なります。極端な例を挙げると、たった一度でも、シルデナフィルを服用したことが有る場合、アルツハイマー病のリスクは低下するのでしょうか?そうではないと予想する方が大半かと思います。

アルツハイマー病の発症リスクは複雑で多岐にわたる

生活習慣や高血圧や糖尿病などの慢性疾患、肥満、喫煙歴、医療アクセスへの容易さ、学歴、経済状況、地域差など、さまざまな要素が、影響を及ぼしていることが、これまでの研究報告から明らかになっています。
シルデナフィルの使用には、パートナーの有無や、入手の容易さ、経済状況などが、やはり、様々な要素が関係します。
つまり、アルツハイマー病の発症リスクとシルデナフィルの使用に影響する要素が、共通である可能性があります。

ED治療薬であるPDE5阻害剤が直接的にアルツハイマー病を抑制する可能性を示唆する研究も存在する

ヒト由来のiPS細胞を用いた実験やラットを使用した実験では、ED治療薬がアルツハイマー病の原因とされるアミロイドβやタウ蛋白の減少や、記憶や学習のテスト成績を改善すると言った効果も指摘されています。

このような結果をもとに、シルデナフィルがアルツハイマー病の再目的化(ドラッグリポジショニング)候補薬となり得ることを示唆され、研究が継続されています。

認知症予防のためにシルデナフィルを使用する必要はない

現時点では、アルツハイマー病の予防のためにシルデナフィルを服用する必要はありません。
まだ、推奨できるほどの科学的根拠(エビデンス)が揃っていません。
PDE5阻害剤の可能性を示唆している研究報告です。
もしかしたら、近い将来、アルツハイマー病に対する、シルデナフィル類似のPDE5阻害剤が開発されるかもしれません。

参照:

Phosphodiesterase-5 inhibitors use and the risk of alzheimer’s disease: a systematic review and meta-analysis

Neurol Sci. 2024 May 25;45(11):5261–5270.

doi: 10.1007/s10072-024-07583-9

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