「PSA」(池袋スカイクリニックでは、PSA検査は行っておりません)
PSAは、Prostate Specific Antigenの略で、日本語では、前立腺特異抗原と訳されます。
前立腺がんが疑われた場合や、人間ドックやがん検診(自治体によります)で、測定されたりします。
前立腺がんの場合は、もちろんPSA値は高値となりますが、年齢とともに、PSA値は増加傾向となるので、その判断は、注意を要します。
一般的には、4.0ng/ml以下(基準値は、施設等で差がございます)を正常値としております。最近では、より厳格に、
PSA2.6ng/mlを基準とする提案もなされております。
先にも述べましたが、PSAは加齢に伴い増加する傾向にあり、また、前立腺がん自体が、高齢男性に多い疾患のため、
このPSAの基準値を超えた場合、すぐ前立腺がん、と言うわけではありません。
PSA4.0〜10.0ng/mlの場合は、グレイゾーンで、その他検査を行い、総合判断となります。
PSA10.0ng/ml以上の場合は、前立腺がんの可能性が高いと言えます。
最近では、前立腺がんの診断に、MRIが有効である可能性が指摘されております。なぜ可能性かと言いますと、MRIの性能により診断精度が変わってきてしまうからです。
イメージとしては、デジタルカメラの画素数を考えてください。高画素数の方が、きれいに細かく撮影できますよね。
MRIの撮影方法も様々なものが開発されております。その一つの拡散強調像(DWI;Diffusion Weighted Image)が、前立腺がんや、それ以外のガンの診断に有効である可能性があると言われております。
通常は、確定診断には、前立腺生検をおこない、組織診断を要します。
経直腸的前立腺針生検、経会陰的前立腺針生検を行います。
複数個所の前立腺組織を採取すること多いです。
PSAによるがん検診の実施は、地方自治体によって様々です。
理由の一つは、PSAによるがん検診を行っても、行わなくても、前立腺がんによる死亡数を減らなかったとする、研究報告があるからです。
また、前立腺がんの中には、進行が非常にゆっくりな、まるで、進行しない様に見える”がん”が存在します。
慎重な経過観察を行い、進行しない場合は、積極的な治療を行わず、そのまま経過観察を行うこともございます。
男性型脱毛症治療薬であるプロペシアや前立腺肥大症治療薬のアボルブは、PSA値を半減させるといわれております。注意しなければならないのは、本来異常値であるべきPSA値を、 見掛け上、正常値にしてしまうことです。プロペシアを服用されている場合は、このPSA値を測定する場合、担当医にプロペシア、アボルブの服用を告げていない場合、 前立腺がんを、見逃してしまう可能性がございます。検診や人間ドックなどで、PSAを測定する場合は、必ず担当医にお話ししてください。
written by シアリスを池袋で.池袋スカイクリニック(東京)