性行為セックスと心不全に関する注意事項



セックスと心不全に関する推奨事項


  1. 代償された心不全患者または軽症心不全患者(NYHAclassⅠ~Ⅱ)は、性行為sex可能と考えられる。
    (classⅡa;Level of Evidece B)
  2. 非代償性心不全患者または進行した心不全患者(NYHAⅢ~Ⅳ)では、性行為sexは許可されない。
    (classⅡa;Level of Evidece C)

安定している虚血性心疾患

循環動態、血管、ホルモン、神経ホルモンの異常は、多くの心不全患者に見受けられますが、性機能不全を生じます。
およそ60~87%の心不全患者が、性的な問題を訴えています。これには、性欲の減退や性行為sexの減少が含まれます。患者の1/4は、性行為sexを行っていないと報告されています。
性機能は、心不全症状(NYHA分類や6分間歩行テストなど)と相関しておりますが、心駆出率とは相関しておりません。
興味深い事に、多くの心不全患者は、生存期間よりも、性生活を含めた生活の質を向上する事に重きを置いております。
心不全患者に対する適した医療は、性行為sexの安全性と満足感を増加させます。
運動トレーニングは、心不全患者の生活の質を向上させるほか、彼らの性生活に好ましい影響を与えます。
性行為sex中の息切れや疲労感を自覚している心不全患者は、性行為sex中、”寄りかかった体位”や、”女性の下になった体位”が薦められます。これら体位は、運動労作を低減し、 息切れが生じた場合でも、体を休ませる事が出来ます。
性行為sexの安全性は、心不全症状の重症度(NYHA分類など)や、心不全が代償されているか否かに相関すると考えられます。
安定した心不全患者を研究とした報告では、性行為sexを行うことは安全であることが示されています。


ED治療は池袋スカイクリニック


  1. 心臓病患者における性行為に対するステートメント-序文-
  2. 性行為と心血管系疾患のリスク - 心臓病患者における性行為に対するステートメント
  3. 心血管系疾患と性行為のレコメンデーション
  4. 冠動脈疾患と性行為のレコメンデーション
  5. 心不全と性行為のレコメンデーション
  6. 心臓弁膜症と性行為のレコメンデーション
  7. 不整脈、ペースメーカー、ICDと性行為に関する推奨事項のレコメンデーション
  8. 先天性心疾患と性行為に関するレコメンデーション
  9. 肥大型心筋症(hypertrophic cardiomyopathy:HCM)と性行為に関する推奨事項
     - 心臓病患者における性行為に対するステートメント
  10. 心血管系疾患の治療薬と性機能に関する推奨事項
     - 心臓病患者における性行為に対するステートメント
  11. バイアグラ等のPDE5阻害剤によるED治療に関する推奨事項
     - 心臓病患者における性行為に対するステートメント
  12. 局所的な、または外用エストロゲン療法(女性ホルモン療法)
     - 心臓病患者における性行為に対するステートメント
  13. ハーブや薬草による性機能障害治療に関するステートメント
  14. 性行為sex、心血管疾患と精神的な(メンタルな)問題について -AHAのステートメント-
  15. 患者とパートナーに対するカウンセリング -AHAのステートメント-
  16. サマリー(結語) -AHAのステートメント-